中年が教える葬儀の知識ブログ

2020年05月13日

自分たちの生活防衛の陰に隠れてしまいそうな法要

近親者が亡くなって葬儀を行うと故人の亡くなった祥月命日に年忌法要や法事を行う習慣が3回忌までは何とか残っているようです。しかしながら、家族でも転勤などで離ればなれの生活をしていたり、親族間の付き合いの減少やデフレ気味の景気による賃金の伸び悩みなどが重なり、生活に余裕のない家庭が多くなっています。

こうした社会では日常生活や冠婚葬祭などのイベントになるべく費用をかけない工夫をする意識が強まるようです。葬儀の簡素化が以前から進んできて、こじんまりした家族葬あるいは通夜と告別式をまとめて行う一日葬などが増えているのもその一例でしょう。

また、葬儀終了後の49日法要や法事で故人に冥途に向かってもらったところで弔い上げにするケースが増えているようです。本来であれば宗派別にみても節目の年ごとに年忌法要や法事が行われて33回忌が弔い上げといわれてきたわけです。

回数などに特別な決まりがあるわけでなく、家庭や地域などの事情その仕方が異なっていて構わないわけです。こうして、昨今は日常生活のあらゆる局面で経済的合理性を強調する世相が表れているようです。これほどに故人のことを思い、手を合わせて冥福を祈る期間が短くなってしまった上に自宅に仏壇や神棚を設けていない家庭も多くなっています。


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